矯正で口元が下がりすぎるのを防ぐには?YOU矯正歯科が大切にする判断

【監修:銀座青山You矯正歯科 紙屋町院院長】

「歯並びをきれいにしたい」「口元をすっきりさせたい」。
そう考えて矯正を始める方にお伝えしたいのは、「口元は下げれば下げるほど美しくなるわけではない」ということです。

大切なのは、ご自身の顔立ちに合うバランスを見つけること。そのために当院では、治療前だけでなく、治療中も口元の変化とご希望を確認し続けることを重視しています。

 

口元の下がりすぎを防ぐために大切にしたい考え方を、こちらの動画でもお話ししています。

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口元を下げすぎると、なぜ老けた印象になるのか

口元がすぼみ、唇のふくらみが乏しくなると、以前より年齢を重ねたような印象になることがあります。ここでは、このような口元の見え方を「老人様顔貌」と表現しています。
歯並びが整っていても、口元を下げすぎて患者さんが望む顔立ちから離れてしまえば、目指していた仕上がりとはいえないでしょう。

そこで注意したいのが、抜歯によってできたスペースの使い方、前歯の角度、唇や顔全体との調和、そして治療中の口周りの使い方です。

① 歯のガタガタが少ない場合は、抜歯スペースの使い方に注意

歯を抜いて矯正する際には、できたスペースを何のために使うのかが重要です。
もともと歯のガタガタがそれほど大きくない方では、抜歯でできたスペースが、主に前歯を後ろへ動かすために使われることが多いです。

そこで必要以上に前歯を下げると、口元のふくらみが失われ、横顔のバランスが大きく変わってしまうことがあります。
当院が重視するのは、「スペースがあるから下げる」のではなく、「どこまで下げることが、その方の希望に合うのか」という判断です。

一方で、抜歯を伴う矯正は、口元の印象を大きく変えられる治療でもあります。抜歯そのものを一律に否定するのではなく、求める変化に対して、そのスペースが必要なのかを考えることが大切です。

② 前歯は、後ろへ動かす量だけでなく角度も大切

口元を引っ込めることに意識が向きすぎると、前歯が内側へ倒れ込んだ状態になることがあります。
前歯の位置や角度は、唇の支え方にも関わります。当院では、前歯の内側への倒れ込みとともに、上唇が薄く見えたり、ほうれい線が目立って見えたりしていないかにも注意を向けています。

また、前歯の角度によっては、光の当たり方が変わり、口の中が暗く見えたり、歯が短く見えたりすることもあります。
「前歯を何ミリ下げるか」だけでなく、どのような角度で並べるのか。その違いも、口元の印象を考えるうえで見逃せない点です。
前歯の角度と口元の印象については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

③ Eラインだけを、口元の目標にしない

Eラインとは、横顔で鼻先とあご先を結んだ線のことです。
YOU矯正歯科としては、この一本の線だけで口元の仕上がりを決めるべきではないと考えています。唇の厚み、鼻の高さ、あご先の形が違えば、調和する口元も変わるからです。
レントゲン上の歯や骨の位置だけでなく、唇などの軟組織を含めて、顔全体の立体感を見る必要があります。

「Eラインに対して内側に入っているほどよい」と考えて下げ続けると、その方らしい口元のふくらみまで失ってしまうことがあります。当院が目指したいのは、ひとつの物差しに合わせることではなく、ご自身の顔立ちに合うバランスです。

④ 治療中の噛みにくさや、口周りの使い方も確認する

矯正装置が入ることで、硬いものが噛みにくくなることがあります。
当院では、治療中に口周りの筋肉を使う機会が減っていないかという点にも目を向けています。腕や脚と同じように、口周りについても、筋肉を使うことを意識するという考え方です。

ただし、頬のこけやたるみを、筋肉の衰えだけで説明することはできません。口元の変化が気になるときには、見た目だけでなく、噛みにくさや食事の変化も担当の歯科医師に伝えてください。

当院が、口元の下がりすぎを防ぐために大切にしていること

治療前・治療中・治療後を通じて、話し合いを続ける

当院が最も大切にしているのは、歯科医師と患者さんが話し合いを続けることです。
口元をどこまで内側に入れると美しいと感じるかに、全員共通の正解はありません。
見た目の希望については、患者さんご自身の判断が大切です。その希望を、歯科医師が説明する治療上の限界とすり合わせていきます。

治療前には「どのくらい口元を変えたいのか」、治療中には「今の変化をどう感じているか」、治療後には「仕上がりをどう受け止めているか」を共有してください。

抜いた歯を元どおりに戻すことはできず、変化した口元を治療前の状態へ戻すことも簡単ではありません。だからこそ、気になる変化があれば、治療が終わるまで待たずに伝えることが大切です。

抜かずにスペースを作る方法を検討する

YOU矯正歯科は、「抜かない矯正」に特化して治療に取り組んできました。
歯を抜かずに並べるためのスペースを作る方法には、次のようなものがあります。

  1. 奥歯を後ろへ移動させる
  2. 歯列の幅を横に広げる
  3. 歯と歯の間を少量削り、隙間を作る

こうした方法を用いて、口元のボリュームを保ちながら歯のガタガタを整えられるケースがあります。当院では、安易に抜歯を選ぶ前に、抜かずに治療できるかを検討することを大切にしています。
当院の非抜歯矯正については、抜かない矯正Q&Aもご覧ください。

抜歯するか迷っている場合には、まず非抜歯で進められるかを検討し、途中で必要があれば抜歯へ切り替えるという慎重な進め方も選択肢になります。
ただし、どの方にも同じ順序で進められるという意味ではなく、治療計画として成り立つかを確認する必要があります。

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症例写真を見ながら、顔全体のバランスについて話す

当院では、矯正の知識に加えて、顔全体の立体感や、鼻・あごとのバランスを見る視点も重要だと考えています。
カウンセリングでは、過去の症例写真を見せてもらい、どのような口元を目指すのかを具体的に話してください。
「歯並びを整えたい」という希望と、「横顔を大きく変えたい」という希望では、目指すところが異なります。写真を見ながら話すことで、ご自身が求めている変化を言葉にしやすくなります。

すでに「口元が下がりすぎた」と感じている方へ

YOU矯正歯科としては、一人で「もう戻せない」と諦める前に、早めに相談することを強くおすすめします。
治療中であれば、抜歯したスペースが閉じきる前に、「これ以上は口元を下げたくありません」と伝えることもできます。ただし、そこで治療を終えてよいという意味ではありません。残ったスペースや噛み合わせをどう整えるかも含め、担当の歯科医師と計画を見直します。

対応を考える際には、口周りの筋肉への取り組み、歯科と美容医療による形の調整、再矯正という方向があります。

口周りのトレーニングを相談する

口周りを動かす方法としては、「あいうえお体操」や「舌回し」などがあります。当院では、口周りの筋肉に目を向けることも、検討する価値があると考えています。
ただし、トレーニングは、下がった歯の位置を元に戻す方法ではありません。口元の何が変わったのかを確認したうえで、ご自身の状態に合う取り組みかを相談してください。

歯科と美容医療による形の調整を検討する

前歯の表面に薄いセラミックを貼り、歯の厚みを調整する方法や、唇・ほうれい線周辺のボリュームについて美容医療で相談する方法も、検討の方向として挙げられます。
これらは、歯の移動をやり直す再矯正とは異なる対応です。どの部分の形や見え方を改善したいのかを明確にし、適応と負担を確認する必要があります。

難易度は高いものの、再矯正を検討できることもある

前歯の角度を外側へ戻したり、歯列を再び広げたりして、口元のボリュームを取り戻すことを目指す再矯正もあります。マウスピースなどを用いて対応する歯科医師もいます。
ただし、こうした再矯正は難易度が高く、治療前の状態へ必ず戻せるものではありません。

それでも、早めに気づいて相談することで、軌道修正できる場合があります。担当医への相談に加えて、別の歯科医師の見解を聞くセカンドオピニオンも検討してください。
再矯正を相談するときの確認事項は、こちらの記事も参考にしてください。

よくある質問

Q.Eラインより内側に口元を入れれば、きれいになりますか?

A. YOU矯正歯科としては、Eラインだけで美しさを決めるべきではないと考えています。唇の厚み、鼻の高さ、あご先の形と、ご本人の希望を合わせて、口元の目標を考えることが大切です。

Q.口元の下がりすぎが心配なら、抜歯を避けるべきですか?

A. 当院では、安易に抜歯を選ぶ前に、非抜歯で治療できるかを検討することを重視しています。一方、抜歯を伴う矯正は口元の印象を大きく変えられる治療です。歯のガタガタの程度と、口元をどこまで変えたいのかを確認し、スペースの作り方・使い方を考えます。

Q.治療中に「これ以上、口元を下げたくない」と伝えてもよいですか?

A. はい。YOU矯正歯科では、治療中も希望を伝え続けることが、下げすぎを防ぐうえで最も大切だと考えています。抜歯スペースが閉じきる前でも相談できます。実際にどう調整するかは、残ったスペースや噛み合わせを含めて歯科医師と確認してください。

Q.下がりすぎた口元は、再矯正で戻せますか?

A. 前歯の角度や歯列の幅を調整する再矯正を検討できることはあります。ただし難易度は高く、必ず元に戻せるわけではありません。当院としては、一人で諦める前に、早めに相談し、必要に応じてセカンドオピニオンを受けることをおすすめします。

この記事の要点

  • YOU矯正歯科は、口元を下げるほど美しくなるとは考えていません。
  • 歯のガタガタが少ない方では、抜歯スペースを何に使うかが重要です。
  • 前歯の角度と、唇・鼻・あごを含めた顔全体の調和を確認します。
  • 当院は非抜歯の可能性を検討するとともに、治療中も患者さんと希望を共有することを重視しています。
  • 下がりすぎたと感じたら、早めに相談してください。再矯正などで対応できる場合もありますが、元どおりになるとは限りません。

 

口元をどこまで変えたいのか、歯を抜かずに治療できるのか。迷っている方は、YOU矯正歯科へご相談ください。現在の歯並びや口元を診察で確認し、ご希望を伺いながら治療方法を検討します。「口元を下げたい」という希望だけでなく、「今のふくらみは残したい」という思いもお聞かせください。

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