「自分なりに頑張っているのに評価が低い、、、」――「平等」と「公平」の違いについて

半年という月日は、長いようであっという間に過ぎ去っていきます。
仕事に追われ、目の前の課題をこなしているうちに、気がつけば「賞与」の季節がやってきます。
ボーナスの額が決まり、自分の半年間が数字で表現されます。

この時期、多くの人が心のどこかに、居心地の悪さを感じているのではないでしょうか。
「あんなに頑張って働いたのに、これだけ?」 「自分なりに精一杯やっているのに、正当に認められていない気がする」
そんな風に、誰にも言えないモヤモヤを抱えている人が大半だと思います。

今日は、ある「象」のお話を通して、「評価」というものの正体について一緒に考えてみたいと思います。
インドの古い寓話に「群盲象を評す(きゅうもうぞうをひょうす)」という物語があります。
目の見えない数人が、一頭の象を触って「象とはどんな動物か」を語り合うのです。
尻尾を触った人は「紐のような動物だ」と言い、鼻を触った人は「太い蛇のようだ」と言い、耳を触った人は「大きなうちわのようだ」と言います。

彼らは誰も間違っていません。
それぞれが触れた「事実」を語っています。
しかし、目が見えない方たちなので、誰も象の全体像を捉えることはできていないのです。(象の全体像、、、(笑)

実は、仕事における「賞与の評価」もこれによく似ています。
あなたがどれほど献身的に働いていたとしても、評価する人が見ているのは、あなたの仕事という巨大な象の、ほんの一部分に過ぎないのです。

また、評価する側も人間です。100点満点の完璧な評価など、この世には存在しないのです。
それでも、多くの組織は「全員一律」ではなく、なぜあえて差をつける「評価」を行うのでしょうか?
それは、単に効率を求めるためだけではありません。
「頑張った人も、そうでなかった人も、みんな同じ」という「平等」のあり方は、実は頑張っている人を一番傷つけてしまうからです。

ある病院では、保険診療中心の忙しい業務の中、ベテランも新人も同じ%の賞与評価で賞与額を決めていました。
「忙しいのは仕方ないけれど、どれだけやっても、頑張っていない人と評価が変わらないのは辛い」と頑張っているスタッフは漏らしていたそうです。

差をつけることは、冷酷なことのように思えるかもしれません。
それは「差別」ではなく、一人ひとりの個性を認める「区別」なのです。
「差別」と「区別」は違うように「平等」と「公平」は違います。
私は賞与の評価をする際には、「平等」ではなく「公平」な評価をしていくべきだと思っています。

ここで、もう一つ別の視点があります。
それは「私なりに頑張っている」という言葉の重みです。
上司から「こうしたほうがいいよ!」と注意されたときに、私たちはつい「私なりに頑張っています」と答えたくなります。

その気持ちは、本当によく分かります。嘘偽りなく、みんなベストを尽くしているのでしょう。
しかし、社会という厳しい鏡に映し出されるのは、個人の「主観的な努力」ではなく、周囲や患者様が受け取った「客観的な結果」です。

例えば、どんなに一生懸命治療をしていても、患者様がその対応に不満を感じていれば、厳しい評価が下されることもあります。
隣の病院が当医院よりももっと努力をしていれば、相対的に当医院は「頑張っていない」と見なされるのが、プロフェッショナルの世界の現実です。

「自分の中の合格点」と「外からの評価」の間にギャップがあるとき、私たちは自分を否定されたように感じて落ち込みます。
でも、どうか思い出してください。
評価とは、あなたの人間性そのものを裁くものではありません。

それは、あなたが「仕事」という鏡を通して見た、今この瞬間の「部分的な評価」に過ぎないのです。
もし、今の自分の評価に納得がいかないのであれば、それは「まだ自分が見せれていない象の部位」があるというサインかもしれません。

自分の主観から一歩外に出て、周りの人、患者様、そしてライバルたちが何を求めているのかを俯瞰してみるチャンスなのです。
そのプラスの視点への変化こそが、あなたを次のステージへと運んでくれるはずです。

評価の季節は、自分や他人を責めるための時期ではなく、明日からの「生き方」を微調整するための時期なのです。
今後もあなたの未来はまだまだ続いていくのですから、6か月ごとに一喜一憂するよりも、今の評価を前向きに未来へのステップアップとして考えていく方が得なのは間違いないでしょう。

完璧な評価がないように、完璧な人もいません。
だからこそ、私たちは何度でも「区別」されながら、自分の立ち位置を確認し、成長していくことができるのです。

あなたが積み重ねた誠実な仕事の評価は、たとえ今回の自分の評価に納得がいかなかったとしても、必ずあなたを次のステージへと運んでくれるはずです。

 

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-院長青山健一のブログ「幸せってなぁに?」

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