理不尽な状況の考え方

60年近く生きてきて年々感じることは、昔に比べればどんどん理不尽なことが世の中から整理され減ってきているような気がします。
体育会などでの体罰の禁止、ストーカー規制法、暴対法、モラハラ、パワハラ、ジェンダーフリーなど、以前はなかったことがどんどん法律化してきたり、理不尽なことへの世の中の視線が厳しくなってきているような気がします。
分かりやすく言うと、鎌倉時代や江戸時代と比べれば、今の時代の方が断然に理不尽なことは少ないはずです。
北朝鮮などの社会主義国に住むのと今の日本に住むのとでは、理不尽と感じることは日本の方が絶対に少ないと思います。
理不尽なことが減っていくことは、とてもいいことだと思います。

一方で理不尽なことが少なくなってきた分、理不尽なことに対する耐性(免疫力)は落ちてきているような気がします。
理不尽なことを受け入れるのは強靭な忍耐力や哲学が必要な気がします。

ソクラテスの結婚の名言に
「ぜひ結婚しなさい。よい妻を持てば幸せになれる。悪い妻を持てば私のように哲学者になれる。」
というものがあります。
良い妻でも悪い妻でもどちらにもメリットがあるということだと思います。
「悪い妻を持てば私のように哲学者になれる。」というのは、理不尽な立場になると物事を深く考えざるをえないから自然と哲学者のようになれるということだと思います。
良い妻からも悪い妻からもどちらからも得るものはあるということです。

この明言を言い換えれば「運命を受け入れなさい。正当なことがあったら幸せを感じれます。理不尽だと感じれば、その理不尽さを受け入れる過程であなたの知恵が増えます」とかになるのでしょうか?!

「水清ければ魚棲(す)まず」ということわざがありますが、物事にはいい面と悪い面の両面があります。
スマホにしてもAIにしてもいい面も悪い面もあります。

理不尽と感じる事が自分の身に降りかかれば誰もが意気消沈しますが、気持ちを切り替えるために、このソクラテスの名言を思い出すのは1つの手法かもしれません。

 

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