変わりたいけど変われない、変わりたい気持ちはあるけど変わりたくない気持ちもある!?

思っていることと逆の行動をしている自分を発見した時に、人間とはつくづく矛盾した生き物だと思います。

例えば、
・高いお金を払ってスポーツジムに行きながら、無料でできる目の前の階段を避けて安易にエレベータに乗ってしまいます。
・ダイエットと言って無理して食事制限をして痩せようとしながら、我慢できなくて平気でジャンクフードやお菓子を食べている
・普段はお風呂に入るのが面倒くさいと思いながら、わざわざ休みの日に温泉に行こうとする
・成長したいと思いながら、困難から逃げて、毎日安易な同じことを繰り返している
・リラックスしに来た旅行で、予定をびっしり入れてイライラして喧嘩になって、逆にストレスがたまっている
・子供が生まれた時には「健康で生まれてきてくれたらそれだけで十分!!」と思っていたのに、大きくなるにつれて「あれもこれも」と望みが大きくなっている

あげればきりがないぐらい、日々矛盾した言動をしていることに気づきます。
人間には「理性」と「感情」「本能」とが戦うことがあります。
理性ではこうした方がいいとわかっていても、感情や本能がそれを拒否します。
人間にはホメオスターシス(恒常性)と言って、体の機能で一定に保たれているものをキープしようとする機能がもともと備わっています。
理性的には「成長したい、変わりたい」と思っていても、体の「本能」としてホメオスターシス的に「変わらせない!」というブレーキがかかります。
人間は基本的には楽をしたい生き物です。
「楽をしたい」という本能に打ち勝って何か新しいことをしていく際には、まずは理性的にも自分自身を納得させる理由が必要になってきます。
理性的に納得出来たら、次にその言動が「特別なこと」から「日常のルーティーン」にならないとホメオスターシスが勝ってしまい以前の自分に戻ろうとしてしまいます。
人間は変わりたいけど変われない動物なので、自分の本能をだましていく必要があります。

あることを目指して「夢」や「目標」だったものが、それが「ノルマ」に変わり、気が付いたらそれが「日常」や「ルーティーン」になるまでホメオスターシスとの闘いは続きます。

一般人だった人が急に有名人になって、それまで普通の人間だったのに周りの反応が違うことに違和感や苦しさを感じることがありますが、時間の経過とともに、その状況が日常化してくると有名人である自分が普通になってきて、その状況がホメオスターシスに変わってきます。
そうなると、逆に一般人として扱われることに違和感を感じるようになってきます。
脳にとっては一般人である自分が普通なのか、有名人である自分が普通なのかを判断することはできません。
脳は言われたままの状況を受け入れて勘違いをしていきます。
自分にとって、どちらの自分がルーティーンなのかを決めていくことになります。

今の自分を変えていきたいのであれば、脳が勘違いするまで「夢」「目標」⇒「ノルマ」⇒「日常」「ルーティーン」のパターンを繰り返していくしかないです。

「変わりたいけど変われない」のは人間として普通のことであって、決して意志が弱いわけではありません。
「変わりたい気持ちはある」けど「変わりたくない本能がある」ことを受け入れて、それを継続させてルーティーン化までもっていくには、やらざるをえない環境に身を置いたり、周りを巻き込んでいくなどの工夫をしながら、自分の脳を勘違いさせていくしかないと思います。

自分にとっての「普通」をどこに置くかで未来は変わってくると思います。

 

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