悩みとの向き合い方

いつも当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。
私の中でいつも考えてることがあります。それは「悩み」との向き合い方です。
私たちは皆、日々様々な出来事に直面し、大小の不安や悩みを抱えています。

しかし、その不安が「悩み」として堂々巡りし、心を蝕んでしまうのか、それとも「考えること」として未来への糧となるのかは、私たちが意識一つで変えられるのです。
今日は、自分の心を整理し、より生産的な人生を送るための、シンプルで強力な「悩み」との付き合い方をお伝えさせていただきます。

「悩み」と「考えること」の決定的な違い

まず、私たちが日常的に使う「悩む」という言葉には、時に大きな罠が潜んでいます。
ある人は「悩みと考えることは別なものとして分けて考えている」と述べていました。
また、書籍などでも「考えてもいいが、悩んでもしょうがない」という考えが提唱されています。
この二つを区別することが、心の平穏への第一歩となります。

「悩み」とは、多くの場合、過去の出来事やどうしようもないことに固執し、堂々巡りを繰り返す状態を指します。これは何の答えも解決策も生まない、エネルギーの浪費です。
悩みは、解決するのではなく、ただ時間が経てばいつか忘れること(忘れることが解決となる)を待つものかもしれません。

一方、「考えること」は、どうすれば問題を解決できるのか、答えを見つけるために思考を巡らせる、未来志向の行動です。考えることで得た答えは、次に同じような出来事が起きた際に活かされます。
私たちが今していることが「悩んでいる」のか「考えている」のかを意識するだけで、心のあり方は大きく変わるはずです。

頭の中の「二つのお皿」の比喩

私の頭の中には、心のエネルギーを配分するための二つのお皿があると考えています。

1. 大きいお皿(メインの席):自分が最も気にしている、最優先事項が置かれる場所です。
2. 小さいお皿(一時的な保管場所):些細なことや一時的な感情が置かれる場所です。

理想的な状態は、この大きいお皿に、夢や目標、あるいは解決につながる「考えること」が常に乗っていることです。
例えば、オリンピックを目指している人がいるとします。
彼らの大きいお皿には「どうやって勝つか」「どうやって日本代表になるか」といった、未来志向の大きな目標(考えること)が乗っています。

危険な「空っぽのお皿」

しかし、もしこの大きいお皿が空っぽだったらどうなるでしょうか?
夢や目標がなく、特に大きな「考えること」がない場合、心のメインの席(大きいお皿)には、本来なら小さいお皿に入るはずの、しょうもない悩みが居座ってしまうリスクが生じます。

例えば、道で肩がぶつかった、誰かに無視された、嫌な対応をされたといった些細な出来事が、大きいお皿の「指定席」を占領してしまいます。
すると、その些細な出来事を一日中、あるいは何日もかけて考えてしまい、不快な感情が続いてしまうのです。

「人は不幸だから文句を言うのではなく、恵まれているから文句を言うのだ」という言葉がありますが、まさに、心に余裕があり、大きな課題がない時ほど、私たちは些細な不満に焦点を当ててしまう傾向があります。

逆に、もし今、自分の親の生命に関わるような大きな悩みがあるとしたら、誰かに無視されたことなど、取るに足らない小さな問題として扱われるでしょう。
「大きいお皿にある悩み」が、どうでもいい「小さなお皿にある悩み」を小さく見せてくれるからです。
これは、大きいお皿に「本当に重要なこと」が乗っている状態であり、心の優先順位が整理されている状態とも言えます。

悩みを「考えること」に転換する力

もし自分が今、生産性のない「悩み」にエネルギーを奪われていると感じるなら、その矢印の向きを変えてみましょう。
悩みの多くは、相手や状況に矢印を向けて「なぜあの人はこんなことをしたんだ」と問い詰めることで生まれます。
これを「考えること」に変えるには、矢印を自分自身に向けます。

• 「どうすれば、次に同じようなことが起きても気にならなくなるだろうか?」
• 「この出来事を、未来に活かすために、私はこの出来事から何を学べるだろうか?」

このように質問を変えることで、堂々巡りの悩みは、答えのある「考えること」へと変化し、自分の心の「大きいお皿」に乗るべき生産的なテーマとなります。

また、無意識に楽な道を選び、何もしないでいると、結果として大きいお皿に「しょうもない悩み」が来てしまい、「しょうもない悩みほどメンタルにこたえる」という皮肉な結果を招きます。
これは、子育てにおける「可愛い子には旅をさせよ」という考え方にも通じます。
敢えて困難や課題を経験させること(自分に課すこと)で、心のメインの席を、成長につながる「考えること」で満たすことができるのです。

「人間関係など、生産性のない悩み」がメインの席を占領するのを防ぐためにも、私たちは常に、大きいお皿に「答えがあり、次に繋がる」ような「考えること」を意識的に配置する工夫が必要です。
今日からぜひ、あなたの心の「お皿」をチェックしてみてください。そのお皿に、あなたの未来を明るくする夢や目標、そして考えることが満載であることを願っています。

 

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