成長の仕組み

1. 成長を決定づける「宣言」の力

先日、スタッフが「スキルアップに力を入れ、少しでもYou矯正歯科に貢献できるようになります」と書いていたのを読み、心が動かされました。
なぜなら、ほとんどの人は「貢献したいです」と書きますが、「なります」と断言しているからです。

かつてセミナーで聞いた話ですが、例えば英語学習において、「英語が話せるようになりたいです」と言う人には、逃げ道が残されます。なれなくても「まあ、しょうがないか」と諦める余地があるからです。

しかし、「英語が話せるようになります」と宣言すれば、言った以上は逃げられなくなり、目標達成への集中力が高まります。
さらに上のレベルを目指すなら、「私はいま、英語が話せます」と言い切ることです。実際には、まだ今は流ちょうには話せなくても、そう断言すれば、恥をかかないように毎日必死に努力するため、最も早く成長できると言われています。

「なりたいです(希望)」「なります(宣言)」「話せます(現在進行形)」—この三つの言葉の選び方だけで、皆さんの成長の度合いは大きく変わってきます。
自分にどれだけプレッシャーをかけられるか、それが成長のスピードを決めるのです。

2. 成長は「痛み」の中でこそ身につく

そして、本当の成長は、教科書を読んで知識を詰め込むことでは得られません。
クレームを受けたり、失敗をしたり、痛みや困難に遭遇することで、初めて知識は「自分ごと」となり、身につくのです。

同じ失敗をしたくないと思うからこそ、人は一度の経験から多くのことを吸収しようとします。
知識として知っていることと、自分の身をもって経験したことでは、その後の行動や物の見え方が全く違ってきます。

3. 環境が個人のレベルを決める(教える側の責任)

次に、組織全体の成長についての話です。
私たちの医院が今現在うまく機能しているのは、「上の立場の人」がしっかりしてくれているからだと思っています。

以前、コンビニのオーナーから聞いた話ですが、アルバイトが入ってきたとき、教える人が「こんなんでいいよ」と適当に教えてしまうと、どんなに良い人材でも、教える人以上のレベルには到達しません。
教える人が厳しく、期待するレベルが高ければ、その新人はついてきて成長するか、ついていけずに辞めていくかのどちらかになります。

つまり、教える人(先輩や上司)のレベルが、その職場のレベルを決定してしまうのです。
これは、動物の行動に似ています。
例えば、ヒナ鳥(ニワトリ、ガチョウ、アヒルなど)は、生まれて最初に動いたものを親だと思い、親の行動を真似て成長していきます。

私たち人間も同様に、最初に教わった環境のレベルが、社会人としてのレベルを決めてしまう側面があります。体育会系のように、厳しく教育された経験を持つ人は、その厳しさを「普通」だと受け止めてくれるため、教育がしやすく、組織で重宝されやすいという側面もあります。

4. 組織の機能と「良い循環」の継続

当院では、上の人(先輩)が厳しいことや言いにくいことも、しっかりと伝えてくれています。それは、意地悪で言っているのではなく、そこに「意味や価値」があるからです。

組織を長く続けていくにはルールが必要です。
ルールがなければ、人はどうしても楽な方や簡単な方へ流れ、安きに流されてしまいます。

皆さんに煩わしいと感じられるルールも、人数が増え、組織がきちんと機能していくためには必要なことなのです。
この結果、当院のレベルに追いつけないと感じた人は去り、残っているスタッフは「このレベルをやらなければならない」と自らに課し、日々努力してくれるという「良い循環」が生まれています。

また、この「良い循環」は、教える側にも成長をもたらします。
子育てや、人を指導する過程では、思い通りにいかないことも多いですが、下のスタッフを教育することは、上のスタッフ自身の成長にも繋がっているのです。

「子育ては親育て」と言われるように、教える人も教わる人も、お互いに学び合い、成長し合える関係が、私たちの強みです。

 

▼他の記事一覧はこちら

-院長青山健一のブログ「幸せってなぁに?」

© 2025 抜かない矯正 銀座青山You矯正歯科グループ

無料矯正相談Web予約 矯正精密検査Web予約 ホワイトニングWeb予約 メールでのお問い合わせ