「毒親」にならないように

子供にアンケートを取ったら「自分の親は毒親だ!」と答えた子供が50%を超えていたらしいです。
親からしたらショッキングなデーターではないでしょうか?!

「毒親」という言葉に明確な定義はなく、『一般的には、子どもを支配したり、傷つけたりして、子どもにとって「毒」になる親のこと。』らしい。
「毒親」という言葉は『毒になる親 一生苦しむ子ども』スーザン・フォワードの著(講談社)の本をきっかけに生まれた俗語だとされています。

この定義から言えば親に限らず、先生、上司、経営者にも当てはまるのではないかと思います。毒先生、毒上司、毒社長etc………
毒親が厄介なのは、自分はいいことをしていると思っている点です。
先生、上司、社長はあくまで他人への干渉なので、対象者は卒業したり退職したり自分の意思で相手から距離を取ることが可能ですが、親子関係においては簡単に距離を取ることができないから、子供にとっては多大なストレスから人格形成や精神的な負担を負わすことになってしまいます。

以前、学校の先生の指導に対して「愛情のある体罰ならいいのではないか?!」という体罰の是非が議論されましたが、愛情があるかないかを調べることが不可能な以上「体罰は悪!」という考え方になってきています。
今の時代は子供にとって他人の先生でなく、自分の親に対してでさえも暴力は「虐待」という表現で受け入れられない時代になっています。

「毒親」の話に戻せば、子供にとって体罰レベルでなくてもストレスになるような言動をする親は子供にとっては「毒親」になってしまうのでしょう。
そもそも教育とは、相手にとって耳障りなことが大半です。
子供が出来ていないことをできるようにさせるためには、褒めたり耳障りのいいことだけを言うだけでは教育は難しいです。

相手にとって耳障りなことを言っているのに、「毒親」と「毒親でない親」とは何が違うのでしょうか?
先ほどの体罰か体罰でないかでも言われていた「愛情があるか」「愛情がないか」でしょうか?
自分の子供に愛情がない親は少ないでしょう。
それでも半分以上の親が「毒親」と思われているのは、指摘するタイミングが大切なのではないかと思います。
相手が聞く耳を持ってくれている時に言うのか、相手が聞く耳を持っていない時に言うのかで同じことを言っても、伝わり方は180度別の伝わり方になってしまいます。

当医院において、まずは自分が施術者として成長してもらいますが、その後に指導係として部下の教育にかかわってもらっています。
指導係になりたての頃はまさに「毒親」的に部下の勇気をくじくような指導をしたり、他人の教育には無関心な態度の人が大半です。
これまで自分がプレーヤーとして成長してきたのに、急に幹部や教育係になってもどうふるまっていいのかわからないのだと思います。
そういう流れで、殆どのスタッフが「他人とかかわらずに済むプレーヤーに戻りたい!」と言ってきます。
それでは組織として成長できないので、経営トップの私としては、なだめたりすかしたりしながら教育係として頑張ってもらうしかありません。
指導係も本心ではいやいやでも指導を続けているうちに、部下から感謝されて指導のやりがいを感じてくれる人が1人、2人と出てきます。
そういう人がいいお手本になってくれば、後輩たちも「〇×さんのような先輩に近づきたい!」という好循環が生まれてきます。

自分が難しい問題集を解けることは素晴らしい事ですが、そういう人がいい指導者になれるわけではありません。
自分で完結できる仕事と他人ができるようになる仕事は別物です。
東大の問題が解ける人がいい先生になれるわけではありません。
学生時代は自分が難しい問題が解けることが評価の対象でしたが、社会人になってからは周りの人をどう育てられるのか、周りの人にどういい影響を与えられるのかの方が高い評価の対象になりがちです。
自分一人の影響は限界がありますが、周りにいい影響を与えられる人はねずみ算式に好結果が増えてきます。
自分でできることは「能力」や「才能」が影響しますが、他人を巻き込むことは「性格」や「人間性」など後天的な努力が不可欠になってきます。

私のクリニックのスタッフが親になった時に、「毒親」になってほしくないので、実際の親になる前に部下の指導を通して言い方だったり、言うタイミングだったり、色んな失敗をしながら「性格」や「人間性」など後天的なものを伸ばしていってほしいと思っています。
当医院の教育における目的の1つが、自分が親になった時に、将来的な「毒親」にならない人を育てることがあります。

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