「変わりたい、でも変わりたくない、、、、、、、、」

「変わりたい、でも変わりたくない、、、、、、、、」

「今のままではいけない」と頭では分かっていても、いざ新しい一歩を踏み出そうとすると、心の中に「でも、面倒くさい」「今のままでもいいじゃないか」という声が響くことはありませんか?
この「成長したいけれど、しんどいことはしたくない」という相反する思いこそが、人間が持つ最も根源的な性質の一つであると感じます。

今回は、そんな心のブレーキとどう付き合い、ままならない現実を自分の財産に変えていくかについて、少しお話ししてみたいと思います。

1. 人間は「変化」を嫌う生き物である

私たちは、現在の安定した状況が続くのであれば、わざわざリスクを冒してまで自分を変えたいとは思わないものです。
実際、仕事が順調で黒字の時には、新しい試みを「面倒なこと」として遠ざけてしまいがちです。
私たちにとって、当たり前だった日常が崩れることは非常に大きなストレスとなります。

例えば、今回のイランによる輸入ルートの断絶や、コロナで日常生活ができなくなるといったニュースのように、昨日までの「普通」が通用しなくなる状況に直面すると、私たちは途端に不安に襲われます。
しかし、皮肉なことに、この「困った状況」こそが、私たちを重い腰から立ち上がらせる最大のエネルギー源になります。

病院経営における赤字や、スタッフの不足といった切実な問題に直面した時、人は初めて「何かを変えなければ、、、」と「これまでのやり方を変える」という決断せざるを得なくなります。

2. 「大変」とは「大きく変わる」こと

私は「大変なこと」が起こった時に、「大変」という文字を「大きく変わる」と読み解いています。
変化は常に痛みを伴いますが、その痛みは決して無意味なものではありません。

例えば、矯正治療で歯が動く時の痛みや、慣れない運動をした後の筋肉痛を思い出してみてください。
それらは、歯並びや筋肉が今までの枠組みを超えて、新しい歯並びや筋肉に作り変わろうとしている「大変な変化」の証拠です。

心の痛みやストレスも同様で、新しい環境や役割(例えば主任への昇進や環境の変化)に直面して感じる負荷は、それが「新しい自分」へと変わっていくためのプロセスなのです。

人気バンド「SEKAI NO OWARI」のボーカル・Fukaseさんは、かつていじめや病気によって自らの世界が一度終わったと感じた絶望の中から、音楽という道を見出したといいます。
彼が「退路を断って」音楽に打ち込んだように、逃げ道がない状況に追い込まれた時、人間は想像もしなかった底力を発揮することがあります。

3. 「~のせいで」を「~のおかげで」に書き換える

今、私たちが抱えている「嫌なこと」や「マイナスな出来事」は、現時点ではただの災難にしか見えないかもしれません。
ですが、人生を振り返ってみると、かつて「~のせいで」と嘆いていた過去が、時間の経過とともに「あの経験があったおかげで」という感謝に変わっていることに気づくはずです。

赤字に苦しんだ経験があったからこそ新しい挑戦ができた、コンプレックスがあったからこそ努力できた――。
そんなふうに過去の意味を書き換えることができるのは、他ならぬ「大変」な時を懸命に生きてきた結果なのです。

4. 止まっていることは「後退」と同じ

例え「自分は変わらなくてもいい」と思っていても、周りの世界は刻一刻と変化し、成長を続けています。
周囲が進化している中で自分だけが同じ場所に留まり続けることは、相対的には「退化」していることになってしまいます。

かつては画期的だったサービスも、時代が経てば「当たり前」になり、さらには「古い」と言われるようになる。この厳しい現実に抗う唯一の方法は、現状に甘んじることなく、少しずつでも自分をアップデートし続けることです。

おわりに

新しいことを始めれば、当然壁にぶつかったり、失敗して嫌な思いをしたりすることもあるでしょう。
それでも、「変わりたいけれど、変わりたくない」という葛藤を抱えながら、一歩だけ前に踏み出してみる。その勇気が、数年後の自分を、今の自分では想像もできないほど高い場所へ連れて行ってくれるはずです。

もし今、あなたが「大変」な状況にあるのなら、それはあなたが「大きく変わろうとしている」真っ最中なのだと信じてみてください。
その痛みは、未来のあなたが実力を手に入れるための、確かな「心の筋肉痛」なのですから。

 

▼他の記事一覧はこちら

  • B!